「看護師を辞めたい」
そう思ったことはありませんか?
責任は重い。
忙しい。
人間関係もしんどい。
体も心も疲れている。
それでも、
「まだ頑張らないと」
「人手不足なのに辞められない」
「次の職場を決めてからじゃないと辞められない」
「看護師になったのに、辞めるなんて逃げなのかな」
そんなふうに考えて、限界まで頑張ってしまう人もいると思います。
私もそうでした。
大学病院に就職するために上京し、一人暮らしをしながら看護師として働いていました。
でも、仕事を続けるうちに少しずつ心も体も追い詰められていき、最終的には休職することに。
その後、地元に戻り、休みながらこれからのことを考える時間を持ちました。
当時は「看護師に向いていないのかもしれない」とまで思っていた私ですが、今振り返ると、あのとき休むという選択をしたことは、自分の人生を立て直すために必要な時間だったと思っています。
この記事では、私が大学病院で限界を迎えてから、休職し、地元に戻り、もう一度看護師として働くまでのことを、できるだけありのままに書いてみます。
「もう仕事に行くのがつらい」
「辞めたいけど辞められない」
そんなふうに悩んでいる看護師さんに、私の経験が少しでも届けば嬉しいです🌸
- 大学病院に就職して、上京。一人暮らしを始めた
- 患者さんのケアも、精神的にも体力的にもきつかった
- 病棟に入った瞬間、私は「戦闘モード」になっていた
- 「辞めたい」と思っても、辞めることができなかった
- 働きながら転職活動をする余裕もなかった
- 半年、1年と経つにつれて、どんどん限界に近づいていった
- 「もう限界かもしれない」と思っても、まだ頑張ろうとしていた
- 退職ではなく、「休職」という選択肢を知った
- 地元に戻って休み始めて、初めて「自分はおかしくなっていた」と気づいた
- 「看護師に向いていない」と思っていた
- 休んだからこそ、自分が本当に大切にしたいことを考えられた
- その後、少しずつ転職活動を始めた
- あのときの私に伝えたいこと
- 看護師を辞めたい=看護師に向いていない、ではなかった
- 今、看護師を辞めたいと思っているあなたへ
大学病院に就職して、上京。一人暮らしを始めた
私は看護師として大学病院に就職しました。
就職をきっかけに上京して、一人暮らしをしながら仕事をしていました。
最初はもちろん、看護師として頑張りたい気持ちもありました。
でも、本格的に患者さんを受け持つようになってから、仕事の大変さを強く感じるようになりました。
忙しいこと自体も大変でしたが、それ以上につらかったのが、職場の緊張感や人間関係でした。
病棟中に響き渡るくらいの怒声で、しばらく指導を受けることもありました。
「フォロー」という名の放置のように感じることもありました。
私はもともと、自分から「助けてください」と言うのがあまり得意ではありませんでした。
だから、分からないことがあっても一人で抱えて、とにかく自分で全部やろうとしていました。
当然、時間もかかります。
残業する毎日でした。
分からないことをそのままにして患者さんに関わるほうが怖かったので、先輩に質問することもありました。
でも、
「まだそんなことも理解できてないの?」
と言われて怒られることもありました。
人格を否定されているように感じる言葉をかけられることもありました。
また、後輩への悪口をみんなの前で平気で言う人も多く、
「こんな人たちが看護師なの?」
と思ってしまうこともありました。
もちろん、すべての人がそうだったわけではありません。
でも、当時の私には、その環境がとても苦しかったです。
患者さんのケアも、精神的にも体力的にもきつかった
大学病院なので、重症度の高い患者さんを受け持つこともありました。
重症部屋や、不穏で頻回な対応が必要な患者さんを受け持つことも多くありました。
患者さんのために必要な処置や対応をする。
それ自体は看護師として当然の仕事です。
でも、毎日の多重課題や緊張感の中で、それらをこなしていくことは、精神的にも体力的にもかなり負担になっていました。
仕事が終わっても、頭の中はずっと仕事。
家に帰っても、
「あれ大丈夫だったかな」
「明日はあれをしないと」
「また明日仕事か……」
そんなことを考えていました。
そして、少しずつ「仕事に行くこと」そのものが怖くなっていきました。
病棟に入った瞬間、私は「戦闘モード」になっていた
今でも覚えているのが、朝の出勤前のことです。
病棟に着くまでは、できるだけ深呼吸をして、心を落ち着けるようにしていました。
「大丈夫、大丈夫」
と、自分を落ち着かせるような感覚です。
でも、病棟に入った瞬間。
まるでスイッチが入ったように、私は「戦闘モード」になっていました。
足早に情報収集を始める。
見落としがないように必死に情報を取る。
でも、時間もない。
だから急いで情報収集をする。
病棟に入った時点で、もう緊張感はMAXでした。
休職することになる頃には、朝の情報収集をしている時点から、動悸や多少の息苦しさを感じながら仕事をしていました。
今振り返ると、仕事が始まる前から、すでに心も体もかなり緊張していたんだと思います。
「辞めたい」と思っても、辞めることができなかった
仕事がつらくなってくると、当然、
「辞めたい」
と思うようになりました。
でも、簡単には辞められませんでした。
当時の病棟はとにかく忙しく、人手も欲しいくらいの状況でした。
「こんなに忙しいのに、自分が辞めたら困るだろうな」
と思っていました。
それに、
「仕事ができない自分でも、辞められたら困るんだろうな」
とも思っていました。
今思うと、かなり自分を責めていたと思います。
そしてもう一つ大きかったのが、
「社会人として働いていないのが恥ずかしい」
という気持ち。
「次の就職先も決めずに辞めるなんて無理」
とも思っていました。
看護師を辞めたい。
でも、次の仕事を決めずに辞めるのは怖い。
だから、辞めたいのに辞められない。
そんな状態でした。
働きながら転職活動をする余裕もなかった
「このままでは無理かもしれない」
そう思って、退職を本気で考えるようになりました。
最初は、働きながら転職活動をすることも考えました。
でも、私には到底無理でした。
仕事から帰ってきたら、もうヘトヘト。
精神的にもボロボロ。
休日になっても、次の仕事を探す気力なんてありません。
結局、転職活動も途中で断念しました。
今振り返ると、その頃の私は、落ち着いて今後のことを考えたり、まともに判断したりできるような状態ではなかったと思います。
「辞めたい」と思っているのに、辞めるための行動をする力すら残っていませんでした。
半年、1年と経つにつれて、どんどん限界に近づいていった
仕事がきついと感じ始めたのは、就職して半年くらい経った頃からだったと思います。
そして、1年経つ頃には精神的にもかなり限界に近づいていました。
毎日、家に帰る道から涙が止まりませんでした。
家に着いてからも、ずっと大泣き。
涙が枯れるなんてことはありませんでした。
両親には毎日のように電話して、仕事の話を聞いてもらっていました。
一人暮らしだった私にとって、両親に話を聞いてもらうことが唯一の支えだったのかもしれません。
食事も、だんだん自炊する気力がなくなりました。
お弁当を買ったり、家にある少しのものを食べたりして、なんとか過ごしていました。
食欲も安定していなかったと思います。
何も食べていないのに、お腹いっぱいのように感じることもあれば、いくら食べても気が済まないこともありました。
お菓子ばかり食べている時もありました。
そして、休日になると、
ただ天井を見上げて寝ているだけ。
指を動かすのもしんどいくらいでした。
唯一、トイレに行くときに体を動かす。
そんな感覚でした。
「もう限界かもしれない」と思っても、まだ頑張ろうとしていた
今考えると、そこまでになっていたのに、私はまだ頑張ろうとしていました。
「もう少し頑張ればなんとかなる」
「せっかく看護師になったんだから」
「まだ1年しか働いていない」
「3年くらいは続けないと」
そんな気持ちもありました。
看護師の世界では、「最低3年は続けたほうがいい」と言われることがあります。
私もその言葉に縛られていました。
「3年も続けられない私はダメなんじゃないか」
「こんなことで辞めたら逃げなんじゃないか」
そんなふうに考えていました。
でも、心も体も限界に近づいている状態で、「3年」という数字だけを目標にすることが、本当に自分のためなのか。
当時の私は、そこまで考えられていませんでした。
退職ではなく、「休職」という選択肢を知った
そんな状態になって、私は最終的に「ただ辞める」のではなく、休職するという選択をしました。
地元に戻って、休みながらゆっくり就職活動をする。
それが、その時の私には必要でした。
私は勇気を出して地元の心療内科を受診し、診断書を出してもらいました。
その結果、休職することができました。
休職中は、私の場合、一定期間手当金を受け取ることもできました。
※休職の可否や休職期間、利用できる制度などは勤務先や加入している健康保険などによって異なります。ここではあくまで私自身の経験として書いています。
当時の私は、
「辞めるか、無理して働き続けるか」
その2つしかないと思っていました。
でも、実際にはその間に「休む」という選択肢がありました。
私にとって、この選択肢を知ることは大きかったです。
地元に戻って休み始めて、初めて「自分はおかしくなっていた」と気づいた
休職して、地元に戻りました。
職場から離れて、やっと少し休める。
そう思っていました。
でも、休み始めても、身体に動悸や息苦しさを感じることがありました。
そのときに初めて、
「私、かなり無理してたんだ」
と気づきました。
職場にいるから苦しい。
仕事が忙しいから苦しい。
それだけだと思っていたんです。
でも、職場から離れても身体に反応が出ていたことで、自分が思っていた以上に追い詰められていたことに気づきました。
それまで私は、自分の状態をちゃんと見る余裕すらなかったんだと思います。
「看護師に向いていない」と思っていた
休職してからも、すぐに前向きになれたわけではありません。
むしろ、
「私は看護師に向いていないんじゃないか」
と思っていました。
せっかく看護師になったのに。
このまま看護師を続けていいのかな。
でも、看護師を辞めたら何をすればいいんだろう。
何か手に職をつけなきゃ。
そんな焦りもありました。
仕事をしていないことへの不安や、これからの人生への不安もありました。
でも、まずは働くことよりも、自分自身を立て直すことが必要でした。
休んだからこそ、自分が本当に大切にしたいことを考えられた
仕事から離れて、時間ができて、少しずつ自分のことを考えられるようになりました。
私は、どんな環境なら無理なく働き続けられるんだろう。
何を大切にして仕事を選びたいんだろう。
そこで少しずつ、自分の中で大切にしたい条件が見えてきました。
・人間関係が良いこと
・無理をしすぎず働けること
・体や心を壊さず、長く続けられること
以前の私は、「看護師として働くなら、これくらい頑張るのが普通」と思っていました。
でも、一度立ち止まったことで、
「頑張れる職場を探す」のではなく、
「無理をしすぎなくても働き続けられる職場を探す」
という考え方に変わっていきました。
その後、少しずつ転職活動を始めた
休んで、少しずつ心が落ち着いてきてから、転職について考え始めました。
休職する前は、「とにかく今の職場を辞めたい」という気持ちでいっぱいでした。
でも、休んだ後は違いました。
「次はどんな職場なら自分は働き続けられるんだろう」
と考えられるようになりました。
求人を見るときも、ただ給料や条件だけを見るのではなく、
「人間関係はどうなんだろう」
「無理なく続けられる環境なのかな」
「自分の生活と両立できるのかな」
と、自分が大切にしたいことを意識するようになりました。
そして、転職活動を経て、今の職場に出会いました。
現在も看護師として働いています。
あのときの私に伝えたいこと
もし、あの頃の自分に今の私から声をかけられるなら、
「そんなに頑張らなくても大丈夫だよ」
と伝えたいです。
「辞めたい」と思っているのに、
「人手不足だから」
「みんな頑張っているから」
「まだ3年経っていないから」
「次の仕事を決めていないから」
と、自分を後回しにしてしまうこともあると思います。
私もそうでした。
でも、あのときの私は、もう自分で転職活動をすることすらできないくらい疲れていました。
だからこそ、今思うのは、
「辞める・続ける」の二択だけで考えなくてもいい
ということ。
私の場合は、休職という形で一度立ち止まることができました。
そして、地元に戻って休みながら、自分のこれからを考える時間を持つことができました。
もちろん、休職や退職がすべての人にとって正解というわけではありません。
でも、今いる場所で限界まで頑張り続けることだけが正解でもないと思います。
看護師を辞めたい=看護師に向いていない、ではなかった
当時の私は、
「こんなに仕事ができないなら、看護師に向いていない」
と思っていました。
でも、今振り返ると、
「その職場で働き続けることが難しかった」ことと、「看護師に向いていない」ことは、同じではなかった
んだと思います。
実際に私は、その後もう一度看護師として働くことができました。
職場が変われば、働き方も、人間関係も、求められることも変わります。
だから、
「今の職場がつらい」
という理由だけで、
「私は看護師に向いていない」
と決めつけなくてもいい。
当時の私には、それが分かりませんでした。
今、看護師を辞めたいと思っているあなたへ
もし今、
「仕事に行くのがつらい」
「毎日仕事のことを考えてしまう」
「辞めたいけど、辞める勇気がない」
「次の仕事を決める余裕もない」
そんな状態なら、まずは自分の心や体のことを大切にしてほしいと思います。
私自身、限界になるまで「まだ頑張れる」と思っていました。
でも、本当に限界になると、頑張るための力そのものがなくなってしまうことがあります。
だから、
「もっと頑張らなきゃ」ではなく、「私は今どんな状態なんだろう」と一度立ち止まって考えることも大切だったんだと、今は思います。
看護師の働き方は、一つではありません。
大学病院だけが看護師の働く場所ではないし、今の職場が合わなかったからといって、看護師として働けないわけでもありません。
私も一度は「看護師に向いていない」と思いました。
それでも、休んで、考えて、職場を変えて、今も看護師として働いています。
あのとき、思い切って立ち止まって本当によかった。
今、つらい場所で頑張っている誰かにも、
「今の場所がすべてじゃないよ」
と伝えたいです🍀
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